2011年01月27日

宇宙帆船イカロスがミッション任務完了

あかつきばかり取り上げられてたが、宇宙帆船イカロスを覚えてるだろうか。
そのイカロスが全てのミッションを完了、任務成功した。
宇宙帆船イカロスはソーラーセイルという帆を張って太陽光圧を受けて進む宇宙船だ。
帆の一部には太陽電池を貼ってあり、太陽光を受けて大電力発電を同時に行える。

帆に太陽光を受ける事で加速が出来るのか、また帆を傾けることで軌道を変えたり出来るのかなどを実際に宇宙空間で実証する為の宇宙船だ。
この帆を作るのが難しくて、なるだけ薄く、なるだけ軽く、でも強度のある素材が必要。
ロケットで打ち上げる為には1gでもなるだけ小さく軽い方がいいのだから。
また宇宙空間でもいくら広くても質量が大きければ加速が鈍くなってしまう。
たたみ方も問題で、小さくたたんで宇宙空間でうまく広がってくれなくてはいけない。

そこでイカロスの帆の素材は厚さ7.5ミクロンの膜で、キッチンで使うラップが100ミクロンなので、ものすごく薄い膜を使っている。
その薄さでバレーボールのコートくらいの広さに広がる。
それで重さは15kg。
帆の素材はポリイミドという高分子素材で、ポリイミド膜にアルミを薄く蒸着して太陽光を反射するようになっている。

その帆に太陽電池を貼り付けて発電も太陽電池で行って電力をまかなう形になっている。
発電した電力を用いて高性能イオンエンジンを駆動して帆と並行してハイブリッド推進もできる仕様だ。
イカロスは去年の5月に種子島宇宙センターから金星探査機「あかつき」と同じH2Aロケットに乗せられて打ち上げられた。


イカロスのミッションは
1. 大型膜面の展開・展張
2. 薄膜太陽電池による発電
3. ソーラーセイルによる加速実証
4. ソーラーセイルによる航行技術の獲得
となっていて、今までこのミッションを実証してきた。

このイカロスが去年の12月の金星のそばを通りすぎ、予定していた全ての任務を完了、成功したそうだ。
今は金星を通り過ぎて地球から1億2千万キロの距離にいる。
通信はすでに難しくなってきてるそうだが、今後もさらに帆がたわむ状態の時にどういう事が起こるかなどを追跡し実験を続けていくそうだ。

このイカロスは小型ソーラー電力セイル実証機であって、将来宇宙帆船の技術を他の探査機などに応用する為の実証機として、宇宙帆船技術を確かめる為のステップになっている。
10年以内には宇宙帆船技術を応用した木星探査機を打ち上げる事を目指しているそうだ。
宇宙帆船木星探査機とは胸が熱くなるな。




タグ:宇宙 JAXA
posted by 科学レッド at 23:54 | Comment(0) | 宇宙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。